台湾旅行の玄関口として多くの観光客が利用するのが、台湾最大の国際空港「台湾桃園国際空港」です。台北市の中心部から約40キロメートルの距離に位置し、日本各地からの直行便も多数就航しています。
近代的な設備と充実したサービスを備え、到着直後から台湾らしいホスピタリティを体感できるのも魅力です。ターミナルは第1と第2の2つに分かれており、それぞれ異なる航空会社や施設が集まっています。
台湾桃園国際空港とは

台湾桃園国際空港(たいわんとうえんこくさいくうこう)は、台湾北西部・桃園市にある台湾最大の国際空港で、正式名称は「臺灣桃園國際機場」です。1979年に開港し、年間利用者数はおよそ5000万人にのぼります。日本との直行便は成田、羽田、関西、中部、福岡、新千歳など多数あり、LCCからフルサービスキャリアまで幅広い航空会社が利用しています。
施設内には免税店や台湾グルメが楽しめるレストラン、両替所、無料Wi-Fiなどが整備されており、快適な旅のスタート地点として高い評価を受けています。空港から台北市内へはMRT空港線やバス、高速道路を利用して約40〜60分でアクセスできます。
台湾桃園国際空港2ヶ所のターミナル

台湾桃園国際空港には、第1ターミナルと第2ターミナルの2つがあります。どちらも国際線専用のターミナルで、日本路線の出発・到着も両方に分かれています。
各ターミナルにはレストランや免税店、ラウンジ、コンビニエンスストアなどの商業施設が充実しており、出発前や乗り継ぎ時間も快適に過ごせます。
第1ターミナル
第1ターミナルは1979年に開業し、空港で最も歴史のある建物です。航空会社としては、日本航空(JAL)、ジェットスター・ジャパン、タイガーエア台湾などが主に使用しています。建物は地上4階建てで、出発ロビーは3階、到着ロビーは1階にあります。
内部は改装されており、清潔感のあるモダンな雰囲気が漂います。飲食店や免税店、両替所、手荷物預かり所なども揃い、利用者にとって不便のない環境です。また、搭乗ゲート数は18あり、LCCや中短距離路線が多く発着しています。
第2ターミナル
第2ターミナルは2000年に開業した比較的新しい施設で、エバー航空、チャイナエアライン、ANA(全日空)などのフルサービスキャリアが主に使用しています。建物は第1ターミナルよりも広く、開放感のある吹き抜けの構造が特徴です。
4階が出発ロビー、1階が到着ロビーとなっており、館内にはおしゃれなカフェ、台湾料理レストラン、土産物店などが充実しています。搭乗ゲート数は20以上で、長距離国際線や乗り継ぎの多い路線に対応しています。
ターミナル間の移動方法
第1ターミナルと第2ターミナルの間は、無料のシャトルバスまたはMRT空港線で簡単に移動できます。シャトルバスは5〜10分間隔で24時間運行しており、所要時間はおよそ5分程度です。MRTの場合は、両ターミナルに駅があるため、乗車後1駅での移動が可能です。
移動にかかる時間は約2〜3分で、時刻表を気にせずスムーズに乗ることができます。また、徒歩でも約10〜15分で移動できる連絡通路がありますが、荷物が多い場合や天候が悪い日には公共交通機関の利用がおすすめです。乗り継ぎやターミナルの間違いにも柔軟に対応できる体制が整っており、初めての利用者でも安心です。
台湾桃園国際空港のラウンジ

台湾桃園国際空港には、航空会社ラウンジのほか、誰でも有料で利用できるラウンジも充実しています。シャワー設備や軽食、Wi-Fiなどが完備されており、乗り継ぎや出発前のひとときを快適に過ごすことができます。
とくにオリエンタルクラブラウンジやプラザプレミアムラウンジは利用者の評判も高く、贅沢な時間を過ごしたい方におすすめです。
オリエンタルクラブラウンジ
オリエンタルクラブラウンジは、主に第1ターミナルに設置されているラウンジで、有料で利用できる独立系ラウンジです。高級ホテルのような落ち着いた空間が特徴で、上質な家具や照明が旅の疲れを癒してくれます。ビュッフェ形式の食事やアルコール類、ソフトドリンクに加え、無料Wi-Fi、シャワールームも完備されています。
利用料金は1名あたり約1500元(約7200円)程度で、プライオリティパスでも入場可能です。混雑が少なく、静かに過ごせるのも大きな魅力です。
プラザプレミアムラウンジ
プラザプレミアムラウンジは第1・第2ターミナル両方に展開しており、世界中の空港で展開している人気ラウンジブランドです。誰でも有料で利用可能で、利用料は約1300〜1500元(約6200〜7200円)前後です。
ラウンジ内では台湾料理をはじめとしたビュッフェ形式の食事やスイーツ、ドリンク類が揃い、シャワールームやビジネススペースも利用できます。利用者からは清潔感とサービスの良さが好評で、長時間の待ち時間にも快適に過ごせるラウンジとして人気です。
桃園チャイナエアラインラウンジ
第1・第2ターミナルにそれぞれ設けられているチャイナエアラインの専用ラウンジは、同社のビジネスクラス搭乗者や上級会員が対象ですが、一部の航空会社との提携で他社便利用者も入場可能な場合があります。木目調の上品なインテリアと台湾らしいモチーフが印象的で、台湾料理や点心、デザート、ドリンクが充実しています。
無料Wi-Fiや電源、新聞・雑誌の提供もあり、ビジネス利用にも便利です。静かな雰囲気で高級感があり、台湾の航空会社ならではのおもてなしを体験できるのが魅力です。
台湾桃園国際空港での過ごし方・時間つぶし

台湾桃園国際空港では、出発前や乗り継ぎの待ち時間を快適に過ごせる施設が豊富に揃っています。台湾グルメが楽しめる飲食店や免税店、無料で使えるシャワー施設、飛行機を眺められる展望デッキなどがあり、空港そのものが観光スポットのように楽しめます。旅の合間にゆっくりと台湾の魅力に触れてみましょう。
飲食スポット&レストラン
空港内には、台湾の伝統的な料理を味わえるレストランから、各国料理、ファストフードチェーンまで幅広く揃っています。第1ターミナルには、台湾名物の牛肉麺やルーローハンを提供する店が多く、旅行者の胃袋を満たしてくれます。
一方、第2ターミナルでは日本食や韓国料理、イタリアンなど、国際色豊かなラインナップが特徴です。また、フードコート形式のエリアもあり、短時間でも手軽に本格的な食事を楽しめます。
ブランド店や免税店・お土産店でショッピング
台湾桃園国際空港はショッピング天国ともいえるほど多彩な店舗が並んでいます。高級ブランドのバッグや腕時計、コスメを扱う免税店のほか、台湾ならではのお土産も充実。
人気のパイナップルケーキや台湾茶、ドライフルーツ、ヌガーなどがそろい、旅行の最後に買い足すのにも便利です。空港限定の商品を取り扱うショップも多く、お土産探しにぴったりの環境です。
無料シャワー
長時間のフライトや乗り継ぎの合間にリフレッシュしたい方に嬉しいのが、無料で利用できるシャワー施設です。第1ターミナルでは到着ロビーに設置されており、24時間利用可能です。
第2ターミナルにも同様のシャワールームがあり、利用者に配慮した清潔な設備が整っています。タオルやアメニティは備え付けではないため、持参するとより快適に使えます。短時間でもリフレッシュできると評判です。
空港デッキ
飛行機の離着陸を間近で楽しめる展望デッキは、空港の隠れた人気スポットです。特に第2ターミナルの5階にあるデッキは、広々とした空間で視界も良く、写真撮影にもおすすめです。
天気が良い日には遠く台湾海峡まで見渡せ、非日常の風景を味わうことができます。ベンチやカフェスペースもあり、家族連れや飛行機好きにはたまらない空間です。搭乗までの時間を有意義に使える場所としておすすめです。
台湾桃園国際空港に近いホテル
台湾桃園国際空港周辺には、早朝便や深夜便の利用者、乗り継ぎの待ち時間を快適に過ごしたい旅行者にぴったりなホテルが多数あります。空港からのアクセスが良好で、さまざまなニーズに応える宿泊施設が揃っています。以下に、特におすすめの3軒をご紹介します。
シティ スイーツ ゲートウェイ
シティ スイーツ ゲートウェイは、空港から車で約5分、MRT桃園空港線の大園駅から徒歩5分の距離に位置する4つ星ホテルです。客室は広々としており、無料Wi-Fiや朝食ビュッフェが提供されています。
料金は1泊約2,000〜3,000元(約9,000~13,000円)と手頃で、コストパフォーマンスに優れています。清潔感のある内装と親切なスタッフの対応が好評で、ビジネスや観光の拠点としてもおすすめです。
ノボテル 台北 タオユエン インターナショナル エアポート
ノボテルは、空港からMRTで1駅、徒歩でもアクセス可能な距離にある高級ホテルです。館内には室内温水プールやスパ、フィットネスセンターが完備されており、長旅の疲れを癒すのにぴったりです。
客室からは滑走路を望むことができ、飛行機好きにはたまらない景色が広がります。料金は1泊約5,000〜6,000台湾元(約22,000~26,000円)で、快適さと利便性を兼ね備えた滞在が可能です。
チョウステイ カプセルホテル
チョウステイ カプセルホテルは、第2ターミナルの5階に位置し、出発ロビーから直接アクセスできる便利な宿泊施設です。カプセルタイプの客室は清潔で快適、共用のシャワーやラウンジも完備されています。料金は1泊約1,500〜2,000元(約7,000~9,000円)で、短時間の仮眠や乗り継ぎの合間の休憩におすすめです。空港内にあるため、深夜や早朝のフライト利用者に特におすすめです。
これらのホテルは、それぞれ異なる特徴を持ち、旅行者の多様なニーズに応えています。フライトスケジュールや予算、滞在目的に合わせてぴったりな宿泊先を選び、快適な旅のスタートを切りましょう。
台湾桃園国際空港と台北市内とのアクセス

台湾桃園国際空港は、台北市の西側約40キロメートルに位置しており、車でおよそ40〜60分の距離です。アクセス手段は高速バス、電車(MRT)、タクシーと多様で、予算や目的に応じて選べます。いずれの方法も空港と市内をスムーズに結び、台湾旅行の出発点として便利な立地にあります。
高速バス
高速バスは、桃園空港から台北市内へリーズナブルに移動できる手段として人気があります。複数のバス会社が運行しており、行き先も台北駅や台北市政府、西門町など多岐にわたります。
運行間隔は10〜20分と頻繁で、所要時間は約50〜70分。運賃は140〜160台湾ドル(約680〜780円)と手頃です。バスには荷物収納スペースもあり、座席もゆったりしているため、観光客でも安心して利用できます。渋滞の影響を受ける可能性がある点は留意が必要です。
電車(MRT)
MRT桃園空港線は、時間通りに到着したい人や、渋滞を避けたい人に最もおすすめの移動手段です。空港の第1・第2ターミナルの地下から直結しており、台北駅まで快速列車で約35分、普通列車で約50分です。
運賃は160台湾ドル(約770円)と手頃で、車内は清潔かつスーツケース用の置き場も備えられています。無料Wi-Fiや電源コンセントのある車両もあり、移動時間を有効に使えるのが魅力。定刻運行されるため、ビジネス利用にもおすすめです。
タクシー
タクシーは、重い荷物がある方や家族連れ、深夜・早朝のフライト利用者に便利な移動手段です。空港のタクシー乗り場からすぐに乗車でき、台北市内までの所要時間は約40〜60分。
料金は距離や時間帯によって変動しますが、おおよそ1000〜1300台湾ドル(約4800〜6200円)が相場です。複数人で利用すれば割安になり、ドア・ツー・ドアで快適に移動できる点が魅力です。クレジットカード対応車両も増えており、安心して利用できます。
まとめ
台湾桃園国際空港は、台北への玄関口としてだけでなく、充実した施設やサービスで旅行者を迎える魅力的な空港です。快適なラウンジ、多彩なレストラン、展望デッキや無料シャワーなど、乗り継ぎ時間さえも楽しめる工夫が満載です。
市内へのアクセスもスムーズで、周辺には便利なホテルも点在しています。台湾旅行のスタートや終わりに、ぜひ訪れてその便利さと快適さを体感してみてください。