台湾を代表するランドマークとして知られる「台北101」は、台北のシンボルであり、多くの観光客が訪れる人気スポットです。高層ビルでありながら、グルメやショッピング、展望台からの絶景など、多彩な魅力が詰まっています。台湾旅行の際には、ぜひ立ち寄ってほしい観光名所のひとつです。
台北101とは

「台北101」は、2004年に開業した高さ508メートル、地上101階建ての超高層ビルで、台湾の首都・台北市信義区に位置します。かつては世界一高いビルとしてギネスにも認定されていたことがあり、今でもその迫力ある外観は訪れる人を圧倒します。
設計は台湾の伝統建築や竹のしなやかさに着想を得ており、モダンでありながらアジア的な美しさも兼ね備えています。中には高級ブランドショップやグルメレストラン、そして地上約390メートルの展望台があり、昼夜を問わず多くの観光客で賑わっています。
- 施設名: 台北101(Taipei 101)
- 住所: 台北市信義区信義路五段7号
- 入場料:大人:600元(約2,800円)、子供(身長115cm未満):無料(保護者同伴が必要)
- 公式HP: https://www.taipei-101.com.tw/

台北101の治安
台北101が位置する信義区は、台北市内でも特に治安が良好なエリアとして知られています。高級ホテルや大使館、国際的な企業が集まるこの地域では、警備体制も整っており、観光客にとって安心して訪れることができます。
ただし、台北101の北東に位置する松仁路と松壽路が交差するエリアには、ナイトクラブやバーが集中しており、夜間は酔客や観光客で賑わいます。このような場所では、スリや置き引きなどの軽犯罪が発生する可能性があるため、特に夜間の一人歩きや貴重品の管理には注意が必要です。

台北101のある台北市とは
台北市は台湾の首都で、行政や経済の中心であると同時に、観光都市としても高い人気を誇ります。近代的な都市景観の中に、寺院や夜市などの伝統文化が息づく多面的な魅力を持つ街です。そのシンボルともいえるのが、信義区にそびえる「台北101」。
地上101階、高さ509メートルの超高層ビルで、展望台からは市内全体を一望できます。周辺には高級ショッピングモールや国際的なホテルが集まり、モダンで洗練されたエリアとしても知られています。

台北101の見どころ

台北101は高さ508メートル、101階建ての超高層ビルで、台湾を象徴するランドマークです。展望台からは360度の絶景が広がり、昼夜を問わず異なる表情を楽しめます。また外観のライトアップや年越しの花火も見逃せない魅力ポイント。ショッピングモールやレストラン、技術的に世界一を誇る風揺れ防止装置の見学など、多彩な楽しみ方が揃っています。
展望台
台北101の展望台は屋内の88~89階と屋外の91階に分かれており、いずれも標高約383~392メートルからの眺望が楽しめます。高速度エレベーターでわずか37秒、上昇中から窓に映る街並みがどんどん小さくなるスリルは格別です。
屋内展望台にはUVカットの大きなガラス窓や多言語音声ガイド、世界最大級のチューニングマスダンパー(重さ660トンの振り子装置)の展示があり、台湾の技術力と景観を同時に体感できます。晴れた日は基隆の海、遠くの山々まで見渡せ、日没後には夜景が宝石のように輝きます。
エレベーター
台北101の超高速エレベーターは、世界最速クラスの分速1,010メートル(時速約60キロ)を誇り、地上から89階の展望台までわずか約37秒で到達します。上下の揺れや耳の圧迫感を軽減するための気圧調整装置が搭載されており、乗り心地は非常にスムーズ。
天井には星空のようなLED照明が施されており、上昇中の時間も演出の一部として楽しめます。スピードと安全性、快適性を兼ね備えたこのエレベーターは、台北101ならではの体験として、多くの観光客に驚きと感動を与えています。
制振構造
台北101は地震や台風が多い台湾ならではの制振構造を備えており、その中でも注目すべきは世界最大級の「チューンド・マス・ダンパー(Tuned Mass Damper)」です。これは直径5.5メートル、重さ660トンの巨大な金属球で、ビルの88〜92階の中央に吊り下げられています。
風や揺れによってビルが傾いた際、この球体が逆方向に動くことで建物全体の揺れを軽減します。見学用通路からはこの装置の実物を間近で見ることができ、建築と物理の技術が融合したダイナミックな構造美を体感できます。
ライトアップ
台北101は日替わりや季節ごとにテーマカラーで外壁を照らすLEDライトアップを実施しています。平日は都市のシンボルとしてさりげなく彩られ、週末や祝日には特別なパターンで演出されることも。
夜になると周囲の高層ビル群とともに光のラインが浮かび上がり、信義エリア全体が幻想的なムードに包まれます。観光客はショッピングモールの屋外デッキや近隣の公園から、ゆったりとビルの変化を眺めるのがおすすめです。
年越し花火
毎年12月31日深夜、台北市が主催するカウントダウンイベントのクライマックスとして、台北101の大階段や屋上から約5~6分間にわたり1万6,000発前後の花火が打ち上げられます。火薬の量や照明演出はその年ごとにテーマが設けられ、壮大な光のショーとなります。
観覧はビル直下の市政府広場や少し離れた象山、国父記念館前などが人気スポット。混雑は大変ですが、一生に一度の感動を味わえる貴重な体験です。大晦日の夜に台北101が放つ一斉の閃光は、台湾全土だけでなく海外メディアでも話題となる演出です。
台北101フロアガイド

台北101のフロアは、大きくショッピングエリア、オフィスエリア、展望フロアに分かれています。地下1階から5階までは「台北101モール」と呼ばれ、ルイ・ヴィトンやシャネルなどの高級ブランドショップ、鼎泰豊や欣葉など人気の台湾グルメ店が揃っています。
89階には屋内展望台、91階には天気の良い日限定で開放される屋外展望台があり、台北市街や象山、遠くは淡水河まで見渡せます。オフィスエリアは6階から84階に広がっており、台湾を代表する企業や外資系企業が多く入居しています。
一般チケット:89階、88階、91階(天候により開放)を見学可能
- 大人:600元(約2,800円)
- 学生:540元(約2,500円)
- 身長115cm以下の子供:無料(保護者同伴が必要)
101階追加入場料
一般チケットに380元(約1,800円)を追加で支払うことで、101階の展望エリアに入場することができます。
台北101の営業時間

台北101のショッピングモールは、基本的に毎日営業しており、営業時間は11時00分から21時30分までです。展望台の営業時間は若干異なり、平日と日曜日は11時00分から21時00分、金・土曜日は22時00分まで延長されることがあります。
最終入場時間は営業終了の1時間前までとなっているため、遅い時間に訪れる場合は注意が必要です。年末年始や大型連休には混雑が予想されるため、事前のオンライン予約やチケット購入をおすすめします。
台北101へのアクセス
台北のランドマーク「台北101」へは、市内中心部からMRT(地下鉄)、バス、タクシーのいずれでもアクセスが可能です。観光の合間に立ち寄りやすく、どの手段でも比較的短時間で到着できるのが特徴です。ご自身の滞在スタイルや移動の目的に合わせて、ベストな交通手段を選びましょう。
バス
台北101へは市内各地から複数の路線バスが運行しており、「台北101」または「世貿中心」バス停で下車すればすぐに到着します。たとえば台北駅前から乗車すれば、所要時間は約15〜25分、料金は15〜20元(約75〜100円)と非常にリーズナブルです。
車窓から台北の街並みを眺めながらの移動ができるのもバスならではの魅力。MRTの駅から少し距離があるホテルに滞在している場合や、現地の雰囲気を楽しみながら移動したい方におすすめです。悠遊カードを使えば乗降もスムーズに行えます。
タクシー
台北101へ快適に向かいたいならタクシーが便利です。ホテルや主要駅から乗ると、交通事情にもよりますが所要時間は約10〜15分程度、料金は200〜240元(約1,000〜1,200円)ほどが目安です。
ドアツードアでの移動なので荷物が多いときやグループでの利用、大型スーツケースがある場合に特に重宝します。深夜でもつかまりやすく、出発や到着時間が不規則な場合にも安心です。行き先は「台北101(タイペイ イーリン イーリン)」とメモを渡せばスムーズに伝わります。

MRT
最も定時性とコストパフォーマンスを両立するのがMRT(地下鉄)です。淡水信義線(赤線)の「台北101/世貿駅」下車、4番出口直結でビル地下1階にアクセスできます。台北駅からは2駅・約5分、運賃は25元前後(約125円)です。
列車は3〜5分間隔で運行しており、渋滞の影響を受けないため時間が読めるのが大きなメリット。車内は冷房完備で清潔、駅や車内の案内表示も日本語・英語併記されているため、初めての方でも安心して利用できます。
台北101のおすすめスポット

台北101は、展望台からの絶景だけでなく、特別な体験ができるスポットが充実しています。特に89階の一般展望台と、101階の「スカイライン460」は見逃せません。それぞれの魅力をご紹介します。
一般展望台
台北101の89階に位置する一般展望台は、地上約382メートルの高さから台北市内を360度見渡せる人気スポットです。室内は全面ガラス張りで、昼は市街地や周囲の山々、夜は煌びやかな夜景を楽しめます。
また、巨大な風圧制御装置「チューンド・マス・ダンパー」も見学可能で、その迫力に圧倒されることでしょう。展望台にはカフェやお土産ショップも併設されており、ゆったりとした時間を過ごすことができます。
スカイライン460
「スカイライン460」は、台北101の101階、地上約460メートルに位置する屋外展望体験です。このエリアは通常非公開ですが、事前予約制の特別プランでのみ入場可能となっています。参加者は安全装備を着用し、ガイドの案内のもと、屋上の回廊を歩きながら台北の街並みを一望できます。
この体験には、記念写真、オリジナルグッズ、ドリンクなど(総額1,000元以上相当)が含まれており、特別な思い出となることでしょう。なお、参加には身長や年齢などの条件があるため、事前に確認が必要です。
- 大人:3,000元(約14,000円)
- 参加条件:身長145cm以上、体重30〜120kg、年齢12〜75歳
台北101内にある人気のショップ・レストラン
台北101は、展望台やショッピングモール、レストランなど、多彩な魅力が詰まった台湾のランドマークです。特に地下1階から5階までのショッピングエリアには、世界的なブランドショップや台湾ならではのお土産店、人気のレストランが集結しています。ここでは、台北101内で訪れるべきおすすめのショップとレストランをご紹介します。
台北101のお土産が買えるショップ
台北101では、台湾ならではのお土産を購入できるショップが充実しています。特に地下1階のフードコート周辺には、パイナップルケーキで有名な「サニーヒルズ」やヌガーが人気の「糖村」、世界チャンピオンのチョコレートブランド「福灣巧克力(FUWAN CHOCOLATE)」などが軒を連ねています。
また、台北101限定のエコバッグや石けん、悠遊カードなど、実用的な雑貨も販売されており、お土産選びにぴったりです。展望台の89階にもギフトショップがあり、台北101の形をしたペットボトル飲料やキーホルダー、マグカップなど、ここでしか手に入らないアイテムが揃っています。
台北101ショッピングモール
台北101のショッピングモールは、地下1階から5階まで広がり、世界的な高級ブランドからカジュアルブランドまで、多彩なショップが集まっています。1階から3階には、ルイ・ヴィトン、グッチ、ディオール、シャネルなどの高級ブランドが並び、4階と5階には、ジュエリーや腕時計の専門店、ライフスタイルショップが展開されています。
また、地下1階には、ZARAやApple Storeなどの人気ブランドもあり、幅広い層のショッピングニーズに応えています。さらに、地下1階にはフードコートもあり、ショッピングの合間に気軽に食事を楽しむことができます。
レストラン鼎泰豐 台北101店
台湾を代表する小籠包の名店「鼎泰豐(ディンタイフォン)」の台北101店は、地下1階に位置し、観光客だけでなく現地の人々にも人気のレストランです。看板メニューの小籠包は、薄い皮にジューシーな肉汁が詰まっており、一口食べればその美味しさに感動することでしょう。
また、炒飯や酸辣湯、野菜炒めなどのサイドメニューも充実しており、どれも高いクオリティを誇ります。店内は清潔感があり、スタッフのサービスも行き届いているため、快適に食事を楽しむことができます。混雑時には行列ができることもありますが、事前に予約をすることでスムーズに入店できます。
台北101のタワーを撮るのにおすすめの撮影スポット

台北101の雄大な姿を写真に収めたい方に向けて、台北市内のおすすめ撮影スポットをご紹介します。自然と都市が融合した風景や、夜景、花火など、さまざまなシーンでの撮影が楽しめます。以下のスポットで、あなただけの特別な一枚を撮影してみてはいかがでしょうか。
象山(シャンシャン)
象山は、台北101を見下ろす絶好の撮影スポットとして知られています。MRT象山駅から登山口まで徒歩約10分、そこから約20〜30分の登山で展望台に到着します。展望台からは、台北市街と台北101を一望でき、特に夕暮れ時や夜景の撮影にぴったりです。
また、途中にある「六巨石」や「越然亭」などのスポットも人気で、ハート型のフレーム越しに台北101を撮影することもできます。体力に自信のある方は、ぜひ挑戦してみてください。
彩虹河濱公園(Rainbow Riverside Park)
彩虹河濱公園は、基隆河沿いに整備された公園で、台北101の北西約2キロの地点に位置します。公園内のアーチ型の赤い橋「彩虹橋」と台北101が水面に映る風景は、写真愛好家にとって絶好の被写体です。
特に夜になると、橋がライトアップされ、幻想的な雰囲気を楽しめます。MRT松山駅から徒歩約20分とアクセスも良好で、散策やピクニックを楽しみながら撮影ができます。
国父紀念館(グォーリグォーフージーネンクァン)
国父紀念館は、孫文の業績をたたえるために建てられた記念館で、広大な敷地内には「翠湖」という人工池があります。この池越しに台北101を撮影すると、建物が水面に映り込み、美しい写真が撮れます。
また、毎時0分に行われる衛兵交代式も見どころの一つです。MRT国父紀念館駅から徒歩約5分とアクセスも便利で、観光と撮影を同時に楽しめるスポットです。
大晦日の花火
台北101では、毎年大晦日にカウントダウン花火が打ち上げられ、多くの観光客で賑わいます。この花火は、台北101の建物から直接打ち上げられるため、迫力満点です。
おすすめの鑑賞スポットは、台北101の北側に位置する台北市政府周辺や象山、彩虹河濱公園などです。これらの場所からは、花火と台北101を一緒に撮影することができます。ただし、当日は非常に混雑するため、早めの場所取りや公共交通機関の利用をおすすめします。
台北101観光の注意点
台北101は台北を代表する人気観光スポットであるため、訪れる際にはいくつかの注意点があります。特に混雑しやすい時間帯や天候による展望への影響、入場時のセキュリティチェックなどを事前に知っておくと、スムーズかつ快適に観光を楽しむことができます。
混雑する時間帯
展望台は夕方から夜にかけて、特に日没前後の時間帯に多くの観光客が集中します。この時間帯は夜景目当ての来場者が増え、エレベーター待ちやチケット購入に30分以上かかることも珍しくありません。
週末や祝日、旧正月・年末年始などはさらに混雑が激しくなるため注意が必要です。混雑を避けたい方には、開館直後の午前中や平日の訪問がおすすめです。人が少ない時間帯なら、展望台での写真撮影もゆっくり楽しめ、ストレスなく景色を満喫できます。
天候
台北は年間を通して湿度が高く、特に春先や梅雨時期は曇りや雨の日が多くなります。天候によっては展望台からの眺望が大きく制限されることもあり、せっかく訪れても街並みが霧で見えないという可能性もあります。
とくに屋外の91階展望エリアは、強風や雨の影響で急遽閉鎖されることがあります。展望を重視するなら、晴れた日や天候が安定した午後を狙って訪問するのがおすすめです。当日券を購入する場合は、事前に天気予報をチェックしてから向かうとよいでしょう。
セキュリティチェック
台北101の展望台に入場する際には、空港のような手荷物検査や金属探知機によるセキュリティチェックが実施されます。安全確保のため、飲食物やアルコール、缶や瓶などの持ち込みは禁止されています。
また、三脚や自撮り棒などの大型機材も、混雑時には使用制限の対象になることがあります。チェックには少し時間がかかることもあるため、時間に余裕を持って行動するのがおすすめです。施設内ではマナーを守り、他の観光客への配慮を忘れずに楽しみましょう。
まとめ
台北101は、世界有数の高さを誇る建築美と、展望台からの圧倒的な眺望、充実したショッピングやグルメが一度に楽しめる台湾随一の観光名所です。
各階に詰まった見どころや、台北の街を一望できる撮影スポット、そして年越しの花火イベントなど、訪れるたびに新たな魅力に出会えるでしょう。台北を訪れるなら、台北101は絶対に外せないスポットです。