台湾・台北にある永康街は、おしゃれな雑貨店や有名なグルメスポットが立ち並ぶ、観光客にも現地の人にも人気のエリアです。小籠包の名店やタピオカミルクティー発祥のカフェがあることでも知られ、散策しながら台湾文化に触れられる場所として注目されています。
アクセスも良く、MRT東門駅から徒歩すぐという利便性の高さも魅力です。台北旅行で外せないスポットとして、訪れる価値のある街です。
永康街概要

永康街は、台北市中心部に位置する人気の観光スッポトで、美食と雑貨の街として知られています。全長約300メートルほどの通り沿いには、小籠包や牛肉麺などの有名グルメ店や、センスの良いデザイン雑貨店、台湾茶の専門店が立ち並びます。

永康街の歴史
永康街は元々、台北の中でも静かな住宅街として発展してきましたが、1990年代に入ってからカフェや雑貨店、グルメ店が次々とオープンし、観光スポットとしての地位を確立しました。
とりわけ、鼎泰豊本店がこの地にあることが、街の知名度を大きく高める要因となりました。かつての庶民的な雰囲気はそのままに、台湾の伝統文化と新しいライフスタイルが融合した空間へと進化しています。今では台湾を代表する街のひとつとして、国内外から多くの人々が訪れます。
永康街の治安
永康街が位置する大安区は、台北市内でも特に治安が良好なエリアとして知られています。特に永康街周辺は、失窃率が0.017%と非常に低く、1万戸あたり1.7件の発生率にとどまっています。
この地域には24時間営業の店舗が21軒、警察署が4カ所あり、夜間でも明るく人通りが多いため、犯罪の抑止力となっています。街路が明るく整備されており、女子旅や家族旅行でも安心して散策を楽しむことができます。


永康街のある台北とは
台北市は台湾の首都であり、政治・経済・文化の中心地として発展してきました。人口は約250万人、MRTやバスなど交通網が非常に発達しており、観光にも非常に便利な都市です。
永康街が位置する大安区は、台北市の中心南側にあり、おしゃれなエリアとして知られています。近くには台北101や中正紀念堂といった観光名所も多く、徒歩や電車で気軽にアクセスできるのが魅力です。永康街を訪れることで、台北の今と昔を肌で感じることができるでしょう。


永康街観光の見どころ
永康街は台北でも屈指のトレンドエリアで、台湾グルメやスイーツ、雑貨ショッピングを一度に楽しめるスポットです。歩いて回れるコンパクトな街並みに、老舗と新しい店舗が共存しており、台湾文化の魅力が凝縮されています。
観光の合間におしゃれなカフェや茶芸館で一息つくのもおすすめです。台北旅行で外せない、味わい深い街歩きが叶います。
台湾グルメを満喫

永康街は、台湾を代表する名物料理を気軽に楽しめるエリアとして非常に人気があります。小籠包や牛肉麺、担仔麺、水餃子など、定番グルメが集まっています。
高級店からローカル食堂まで選択肢が幅広く、旅のスタイルや予算に合わせて楽しめるのもポイント。どの店も徒歩数分圏内にあり、はしご食べにもおすすめです。台湾の味を一度にたくさん体験できる場所として、初心者からリピーターまで多くの旅行者に支持されています。


かわいい台湾雑貨

永康街には、台湾らしさが詰まったかわいらしい雑貨を扱うショップが点在しています。特に注目したいのが「来好(ライハオー)」のようなセレクトショップで、台湾原住民のモチーフや、レトロでポップなデザインをあしらった商品が揃います。
マスキングテープやポストカード、陶器の茶器や布製小物などは、どれもデザイン性が高く、価格も50元〜300元(約250円〜1,500円)ほどとお土産にぴったり。店内の内装もおしゃれで、写真映えするディスプレイが旅行気分をさらに盛り上げてくれます。
台湾スイーツ

永康街は甘党にも嬉しいスポットです。豆花(トウファ)、芋圓(タロイモ団子)、仙草ゼリー、黒糖かき氷など、台湾ならではのヘルシーで優しい甘味が豊富に揃っています。どれも素朴な味わいで、日本人の口にもよく合い、価格は一品40〜90元(約190〜430円)ほど。
注文時に甘さやトッピングを選べる店も多く、自分好みにカスタマイズできるのも魅力です。特に暑い時期には、ひんやりスイーツが観光の合間の休憩にぴったりです。
茶芸館&カフェ

永康街には、伝統と現代が融合した茶芸館や、洗練されたカフェも多数点在しています。烏龍茶や東方美人などの台湾茶をゆっくりと楽しめる茶芸館では、1人あたりの予算は150〜300元(約720〜1,450円)程度。急須でじっくりとお茶を淹れる体験は、台湾文化を深く感じられる贅沢なひとときです。
一方で、現代的なカフェではラテやデザートが楽しめ、価格帯はドリンクで120〜180元(約580〜860円)前後。静かな店内でひと息つきながら、街歩きの疲れを癒せるスポットです。
永康街観光でのグルメにおすすめのお店
永康街は台北屈指のグルメスポットとしても知られ、ローカル感あふれる老舗からモダンな創作料理まで幅広い店が揃います。台湾らしい麺料理、餃子、スイーツなど、手頃な価格で楽しめるのも魅力。ここでは観光客にも人気のお店をそれぞれの特徴やおすすめメニューを詳しくご紹介します。
永康牛肉麺

永康街を代表する老舗の名店「永康牛肉麺」は、台北で牛肉麺を食べるならまず候補に挙がる人気店です。看板メニューは「紅焼牛肉麺」で、濃厚な醤油ベースのスープに八角や香辛料が香り、深いコクがあります。じっくり煮込まれた牛肉はとろけるように柔らかく、噛むたびに旨味が広がります。
価格は小碗で約230元(約1,100円)。日本語メニューもあり、店員も慣れているため、観光客も安心して訪れることができます。混雑を避けたい場合は、平日の午前中か15時頃の来店がおすすめです。
度小月担仔麺

台湾南部・台南に本店を構える「度小月担仔麺」は、120年以上の歴史を持つ伝統の味を永康街でも楽しめる貴重な店です。名物の「担仔麺」は、小さな器に盛られた海老だし香るスープと細麺、そして豚そぼろや香菜をのせた素朴な一品。
あっさりとしながらも深い旨味があり、飽きのこない味わいです。1杯約60元(約290円)とリーズナブルなので、他の小皿料理と組み合わせて注文するのもおすすめ。台湾の伝統家屋を再現したような店内も風情があり、台湾の食文化にじっくり触れたい方にぴったりの一軒です。
東門餃子館

手作り餃子を心ゆくまで味わえるのが「東門餃子館」。永康街の中でも台湾の人に特に人気があり、常に活気のあるローカル感満載の名店です。看板メニューの「水餃子(高麗菜豬肉水餃)」は、キャベツと豚肉の甘みがしっかりと感じられるジューシーな仕上がり。
もっちりと厚みのある皮と、噛んだ瞬間にあふれる肉汁が絶妙で、10個入りで約120元(約580円)というコスパの高さも魅力です。自家製の酢醤油や辣油を使って自分好みの味に仕上げられるのも楽しく、日本人の口にもよく合う味付け。メニューには写真もあるため、注文も簡単です。
手天品社區食坊

ローカルな朝ごはんを体験するなら「手天品社區食坊」は見逃せません。永康街の住宅街に溶け込むように佇むこの店では、台湾定番の豆乳スープ「鹹豆漿(シェンドウジャン)」が名物です。豆乳に酢や醤油、ザーサイ、ネギ、油條(揚げパン)が加わり、ほどよい塩気と酸味が絶妙なバランス。
トロッと固まりかけた豆乳の食感も新鮮で、日本ではなかなか味わえない一品です。価格は約35元(約170円)と非常にリーズナブル。朝7時から営業しており、現地の人で賑わう様子も旅の楽しさを引き立てます。
芋頭大王

台湾スイーツ好きにはたまらないのが「芋頭大王」。店名の通り、タロイモ(芋頭)を使った甘味に特化したスイーツ専門店です。看板メニューは「芋圓冰(ユーユェンビン)」というかき氷で、もちもち食感のタロイモ団子に、小豆、緑豆、ピーナッツ、芋ペーストなどがたっぷり盛られています。
どの具材も甘すぎず素朴な味わいで、自然な甘さが魅力。暑い日にぴったりのひんやりスイーツで、価格は1杯約90元(約430円)。量もたっぷりなので2人でシェアするのもおすすめです。店内は素朴でローカル感があり、観光の合間にひと息つけるスポットとして重宝されます。
東門豆花

食後のデザートにぴったりなのが、永康街で長く親しまれている「東門豆花」。台湾の伝統スイーツ「豆花(トウファ)」を専門に扱うこの店では、シルクのようになめらかな豆乳プリンを味わうことができます。おすすめは「花生豆花(ピーナッツ豆花)」で、ほんのり甘いシロップと柔らかく煮込まれたピーナッツが絶妙にマッチ。
口当たりがとても軽く、甘さ控えめなので、食後でもぺろりと食べられます。価格は1杯約45元(約220円)と財布にも優しい点も嬉しいところ。冷たい豆花と温かい豆花が選べるため、季節を問わず楽しめるのも魅力のひとつです。
回留

「回留(フイリウ)」は、台湾の家庭料理を現代風にアレンジした創作料理の店で、静かな雰囲気の中で丁寧な味が楽しめると評判です。看板メニューは「滷肉飯(ルーローハン)」や「三杯鶏(サンペイジー)」といった伝統的な料理で、素材の味を活かした優しい味付けが特徴。
特に滷肉飯は、脂っこくなりすぎず、薬膳のような香りがほのかに漂い、ご飯との相性も抜群です。価格は主菜が200〜300元(約960〜1,450円)程度。木目調の落ち着いた内装とともに、観光の合間にゆっくり食事を楽しみたい方におすすめの一軒です。
鼎泰豊

言わずと知れた小籠包の名店「鼎泰豊(ディンタイフォン)」は、永康街発祥の本店が観光客にとっての“聖地”となっています。名物の「小籠包」は、極薄の皮に豚肉の旨味あふれるスープが閉じ込められ、口に入れると中から熱々の肉汁が広がる絶品。
10個入りで約250元(約1,200円)と手頃ながら満足度は非常に高く、他にも炒飯や酸辣湯、海老蒸し餃子など豊富なメニューがあります。混雑必至のため、平日の開店直後か、整理券アプリを活用して訪れるのがスムーズです。接客や店内の清潔感も抜群で、初めての台湾旅行にも安心です。
思慕昔

「思慕昔(スムーシー)」は、果物を贅沢に使った台湾かき氷とスムージーで人気のスイーツ専門店です。永康街の中心に位置し、観光中の休憩スポットとしても定番。特に人気なのが「芒果雪花冰(マンゴーかき氷)」で、ふわふわに削ったミルク氷の上に、新鮮なマンゴーとマンゴーアイスがたっぷりのった贅沢な一品。
価格は約180元(約860円)ですが、ボリュームたっぷりで2人でシェアするのにもぴったりです。トロピカルで爽やかな味わいが、台湾の暑さを和らげてくれる夏の定番スイーツです。写真映えも抜群で、SNSにもおすすめの一杯です。
永康街観光でショッピングにおすすめのお店3選

永康街では、台湾らしさあふれる雑貨やスイーツのお土産探しが楽しめます。中でも注目したいのが、デザイン性の高い雑貨を扱うセレクトショップや、伝統と革新が融合したお菓子店です。
台湾の文化や美意識が感じられる商品がそろっており、自分用にも贈り物にもぴったり。旅の思い出を形に残すショッピングスポットとして見逃せません。
来好(ライハオー)
「来好(ライハオー)」は、永康街でも人気の高い台湾雑貨のセレクトショップです。店内には、台湾原住民の伝統模様を取り入れたアイテムや、レトロ台湾を感じさせるイラスト入りの文具、陶器の食器類、ポストカードなど、センスの光る商品が並びます。
デザイン性に優れた商品はすべて台湾発で、お土産にぴったりのアイテムがそろっています。価格帯は50元〜300元(約250円〜1,500円)程度で、つい手に取りたくなるものばかり。旅の記念に訪れたい雑貨店です。
姜心比心(ジャンシンビーシン)
「姜心比心」は、台湾産のしょうがを使ったオリジナル商品を販売する専門店です。人気の生姜シロップや生姜キャンディー、ハーブティーなど、体を温める効果のある自然素材の商品が並び、健康志向の方に特に好評です。
商品はすべて無添加で、素材の味を活かしたやさしい味わいが特徴です。1本150元前後(約750円)から購入でき、パッケージもかわいらしくお土産にもおすすめ。店内では試飲もでき、気に入ったものを選びやすいのも魅力です。
郭元益(グォユェンイー)
「郭元益(グォユェンイー)」は、台湾を代表する老舗のお菓子メーカーで、永康街の店舗では伝統的な台湾菓子をスタイリッシュに楽しめます。代表商品である「太陽餅」や「パイナップルケーキ」は、上品な甘さとバターの香りが特徴で、日本人観光客にも人気です。
1個30元前後(約150円)から販売されており、詰め合わせセットも豊富です。モダンなパッケージと伝統の味が融合した商品は、台湾土産の定番として外せない逸品です。
永康街観光におすすめのシーズン
永康街を訪れるなら、気候が穏やかで街歩きがしやすい春と秋がおすすめです。台北は高温多湿な夏と、雨の多い梅雨があるため、気候の良い時期を選ぶことでより快適に観光が楽しめます。また、旧正月や連休を避けることで、落ち着いた雰囲気の中で永康街の魅力をじっくり味わうことができます。
ベストシーズン
永康街を観光するベストシーズンは、3月〜5月の春と、10月〜11月の秋です。この時期は気温が20〜25度前後と過ごしやすく、湿度も比較的低いため、ゆっくりと街歩きを楽しむのにぴったりです。特に春には公園や街路樹に花が咲き、街全体が彩り豊かになります。
秋は晴天が多く、観光やショッピング、屋外のカフェ巡りにもベストな気候です。台北の中でも歩いて楽しむ永康街では、快適な気候が観光体験の質を大きく左右するため、この時期がもっともおすすめです。

観光客が少ない時期
観光客の少ない時期を狙うなら、1月中旬〜2月初旬の旧正月前後を避けた時期や、6月の梅雨明け直前、そして9月の台風が落ち着いた頃が狙い目です。これらの期間は大規模な連休とも重ならず、観光地全体が比較的空いているため、永康街の人気店でもゆっくりと買い物や食事を楽しむことができます。
気候的にはやや湿度が高いこともありますが、日中の気温は30度前後と夏ほど極端に暑くなく、朝夕は涼しい風が吹くこともあります。混雑を避けて落ち着いて街の魅力を堪能したい方におすすめの時期です。
永康街へのアクセス・行き方

永康街は台北市の中心部に位置し、交通の便が非常に良いことでも知られています。台北市内からMRT(地下鉄)やタクシーを利用すれば、短時間でスムーズにアクセス可能です。特にMRT東門駅が最寄りで、駅を出るとすぐに永康街の入り口が見えるため、初めての訪問でも迷うことなく到着できます。
MRT
永康街へは、台北MRT淡水信義線または中和新蘆線の「東門駅」で下車するのが最も便利です。駅の出口5番を出て徒歩1分ほどで永康街に到着します。
台北駅からは淡水信義線で約10分、運賃は20元(約100円)程度と、リーズナブルでわかりやすいルートです。東門駅周辺には観光案内所もあるため、初めて訪れる人にも安心です。
タクシー
タクシーを利用すれば、台北市内の主要エリアから永康街までは約10〜20分で到着します。たとえば台北駅からはおおよそ15分前後で、料金は100〜150元(約500〜750円)程度が目安です。
タクシーは24時間利用でき、MRTの運行外時間帯でも便利に移動できます。また、永康街にはタクシー乗降用のスペースも多く、買い物や食事の後でもスムーズに乗車可能です。

永康街観光の注意点
台北の人気観光地・永康街は、小籠包や台湾スイーツ、おしゃれな雑貨店が集まる魅力的なエリアですが、観光を楽しむにはいくつか注意すべきポイントがあります。混雑や営業時間の違い、物価の高さ、歩道事情など、現地ならではの特徴を理解しておくことで、より快適で充実した時間を過ごすことができます。
人気店の行列に要注意
永康街には「鼎泰豊」や「思慕昔(スムージー)」などの名物グルメ店が集まり、週末や祝日は大混雑します。特に鼎泰豊は世界的に有名な小籠包店で、ピーク時には90分〜120分待ちになることもあります。暑さや雨天時に長時間並ぶのは大変です。
混雑を避けるには、平日の午前中や夕食前の時間帯(16時頃)を狙うと比較的スムーズに入店できます。また、いくつかの店舗では整理券アプリやネット予約が利用できるため、事前に確認しておくと便利です。
観光地価格に注意
永康街は観光地として有名になったことで、物価がやや高めに設定されています。例えば、一般的なローカルカフェではコーヒー1杯が100元前後であるのに対し、永康街のカフェでは150〜180元(約720円〜860円)という価格帯が多く見られます。
また、雑貨店でもお土産用のアイテムが他エリアより20〜30%高い傾向があります。無駄な出費を避けるためには、価格を比べたり、事前に相場を調べておくのが有効です。ローカルのスーパーマーケットや市場をうまく活用するのもひとつの手です。

路地が狭く歩きづらい
永康街の街並みは風情がありますが、路地が細く歩道も狭いため、観光客やバイクとすれ違う場面が多くあります。特に週末の昼以降は人通りが激しく、移動が困難に感じることも。
なるべく両手が空く軽装で訪れるほか、徒歩での移動が基本となるため、履き慣れたスニーカーを選びましょう。また、交差点ではバイクに注意を払いながら、安全に散策することが大切です。
まとめ
永康街は、台北の魅力がぎゅっと詰まったグルメとカルチャーの街です。小籠包や台湾スイーツを味わい、かわいい雑貨を見つけ、茶芸館で一息つく——そんな贅沢な時間を徒歩で楽しめるのが永康街ならではの魅力です。
アクセスも便利で気軽に立ち寄れるので、台北観光の合間にぴったり。台湾の今と昔、伝統とトレンドが交差するこの街を、ぜひ訪れてその魅力を体感してみてください。